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日々のアウトプット場所。

社会人になって10年が経った

2009年4月に新卒で東京に就職してから、10年が経った。

10年後に、同じ会社にいて、当時無かった大阪のオフィスで働いている事になっているなど、当時夢にも思わなかった。いつかは地元で働きたいと思っていたが、区切りとなる10年後にそれが実現できたというのは、不思議なものだ。

せっかくなので10年振り返ったエントリーを残しておこうと思う。

広く・薄く・長く

この10年間、1社で過ごしてきたが、本当にいろんな業務が経験できた。

プロジェクト数で述べ15、役割もPM・SE・PG(サーバサイド/フロントエンド)・アプリケーション保守/運用・ディレクター(Web制作/ユーザビリティテスト/GA分析)・Flash開発・営業サポート・採用など多種多様。 未経験ながらにチャレンジしたことがほとんどだったので、成功体験というものは数少なかった。

つらみの中からやりがいを見出したソーシャルゲームプロジェクト

入社1年目の後半から、メイン業務の初仕事として、ガラケーのソーシャルアプリのゲーム企画やFlashコンテンツの開発を担当。

制約事項に振り回された結果、売り上げは自分の給与分も出せてなかったような失敗ゲームコンテンツになってしまったけど、1つ印象に残っている事がある。

それは、東日本大震災があった直後のこと。自分たちも東京で震災に遭い、オフィスに出社できずに各々が自宅からリモートで運営を実施していたが、直後に「支援」を打ち出したガチャを提供する事を1日かからず決めて、提供することになった。

微々たるものだがこういう形で「社会貢献」できるんだ思った。

やっと「開発」に携われたECパッケージのプロジェクト

その後、ソーシャルアプリのクローズが決定し、3年目に異動して、ECパッケージの保守と追加開発をメイン業務に。

エンジニアとして経験を積みたいと思っていたタイミングで、開発環境がクラウド上にあったことから、黒い画面でviで開発するようになった。

少人数(2,3人)で多くのクライアントを回していくようなスタイルだったので、問い合わせが殺到した時は気が狂いそうになったけど、その経験から瞬発対応力は身についた気がする。その分、覚えても無駄な事が多かったので、記憶力は低下したと思う。

PMとして色々な案件に携わって行く中で見えてきた「やりたい事」と「違和感」

その後、1年もしないうちに、エンジニアというよりもPMの役割で接していく機会が増えていった。 追加開発が基本だったので、ゼロからではないが、要件定義から設計・開発・テスト・リリースまで面倒見るようになった。

一方で、エンジニアとしてのキャリアが少ない中でPMをやっている事に違和感を覚え始めていた。これは、自分の中で「技術を理解していないPMは嫌だ」と思っていた節が当時あったからだ。この考えが徐々に自分を蝕んでいく。

PMとして業務過多になっていく一方で、技術面のキャッチアップが追いつかず、障害となるような事案が徐々に増えていき、障害報告に向かう機会が増えていった。

業務過多の中でも、自分のやりたい事も徐々に見つけていって、コーディング・フロントエンド開発の領域や、ユーザビリティに関わる知識、分析といった分野を独学で学ぶようになったが、それを業務の役割としてほとんどできていない状況も不満に繋がっていった。

初めて経験したメンタル不調と、それを機に手にした「やりたい事」

7年目くらいに、これらのストレスの蓄積に、プライベートのライフイベントの連続も重なって、メンタルを蝕んで業務ができない状況に陥り、期間未定の休暇を取る事になった。ここは一番のターニングポイントになった。

結局1ヶ月半ほどで復帰したものの、社内MTに出るのもやっとというような状況だった。職場のみんなも真剣に考えてくださり、優しく接してくださり、ここで、自分のやりたい事を業務に繋げるという事が叶った。

まずは、コーダーとしてマークアップをメインに。そこからはフロントエンドの開発にも領域を広げていった。

昨年末には、FRONTEND CONFERENCEの登壇機会があったが、そこで登壇したことで、やっとメンタル的には復活できたかなと自信が持てたし、新しく大阪のオフィスを開設するという話に気づいたら巻き込まれてながら、その立ち上げの活動にも積極的に参加できている。

明確になった自分のバリューと11年目の再始動

これから磨いて行く自分のバリューの主軸は「フロントエンド開発」。そして副軸は「定量分析」「定性分析」の2つ。これらを組み合わせて「わかりよいUI」を創り上げていく事が、当面の目標であり、自分の行動の指針になる。

10年かけてたどり着いた環境、仲間。

苦楽がたっぷり詰まったこの10年の経験から、11年目は「好き」な事ができる環境を生かしつつ、学びを加速させていこうと思っている。